糸始末が楽!初心者にも簡単に編めるグラニースクエアの編み方

グラニースクエアとは、かぎ針編みで編む正方形の編地のことです。日本ではそのまま、「グラニースクエア」、あるいは「四角モチーフ」と呼ばれているみたいです。(私の祖母は「四角つなぎ」と呼んでいたと、母が言っていましたw)

グラニースクエアを直訳すると、「おばあちゃん(の)四角」という意味ですが、西洋ではまさにおばあちゃんが編むような、昔からあるモチーフ編みの一つだったようです。私が先月まで暮らしていたイギリスでは、いろんな場所で頻繁に見かけました。

https://cosythings.introvertful.com/granny-squares-in-london/

そんなグラニースクエアは少しずつ形を変えて、最近若いニッターさんやデザイナーさんの間で流行りのモチーフになっています。

昔ながらのものと大きく違う点は、やはり色遣いです。カラフルでポップな色をたくさん使うのが今風みたい。小さなモチーフをつなぐというよりは、大きめのモチーフやサイズの違ったスクエアを編みつなげた作品もよく見かけます。

グラニースクエアの編み方は簡単なので、編み方をご存知の方は多いと思うのですが、今日は私が試行錯誤の末たどり着いた、一番きれいに編める(と自分では思っています(笑))グラニースクエアの編み方を説明していきたいと思います。

ちなみに今回ご紹介する編み方は、1段ごとに色を変えて編む編み方です。(1色で編むときは、少し違った編み方をします↓)

https://cosythings.introvertful.com/how-to-crochet-granny-square-in-one-colour/

また、かぎ針編みの基本的な編み方(鎖編み、細編み、長編み)が編めることを前提とした説明をしていますが、初めての方も動画を何回か観て練習していただくと、きっと編めるようになると思います!

手っ取り早く編み方を知りたい方はこちらにとんでいただいて動画を観ながら一緒に編むと早いかと思いますが、その前に、このグラニースクエアが一般的なグラニースクエアとどう違うのかをお話ししたいとおもいます。

追記:グラニースクエアのモチーフをつなげて作るブランケットの編み方を動画で解説しましたので、こちらもよろしくお願いします ↓ ↓ ↓
https://cosythings.introvertful.com/how-to-crochet-a-granny-square-blanket-with-scallops/

このグラニースクエアの編み方の3つの特徴と利点

私のグラニースクエアの編み方の特徴は主に3つあります。

1つは、一般的なグラニースクエアによくみられる「立ち上がりで鎖3目編む」部分の編み方を工夫することによって、立ち上がりの目が目立たない点にあります。

例えばこの写真のグラニースクエアは、左が一般的な編み方で編んだもので、右が私の方法で編んだものです。同じ糸、同じ号数の針で編みました。

こちらは一般的な編み方で編んだものですが、このように段の立ち上がりの部分をクローズアップしてみると、鎖の立ち上がりが若干目立つような気がします。

2つ目の特徴は、通常の編み方にあるような長編み3目同士の間の鎖編み1目を編まないという点。

再び先ほどの写真のグラニースクエアを見比べてみると大きさが違うのですが、これは、私のグラニースクエアは鎖編み1目が間にない分、若干目が詰まっているからです。

これも好みの問題なのですが、鎖1目を編まないことで編み地の密度が高まって、しっかりとした編み地になります。

編みあがりを鎖編みありのものと比べると少々角が丸まりますが、ブロッキングをしてしまえばきちんとした四角になるので、その点は問題なしです!

3つ目は、段ごとに糸を変えるとき、糸端をくるみながら編むことです。編みあがってから綴じ針で糸始末をしなくていいので、時間短縮になるし、糸の節約にもなります。

(ただしこの点は、位置によっては綴じ針を使った方が簡単だと感じる方もいらっしゃると思うので、ご自分の好きなやり方で調整してください。それでも、この編み方で糸始末の回数は減ります!)

特徴をお伝えしたところで、次は編み方を写真で1つずつ解説していきます。

グラニースクエアの編み図と編み方

こちらの写真の編み図は、左が一般的なグラニースクエアのもので、右が私の編み方のものです。(アナログで失礼しますw)

(今回初めて編み図を書き起こしてみたのですが、かぎ針編みの編み方としては少しイレギュラーなところがあるので、ちょっとわかりにくいかも・・・。この後に続く解説や動画と合わせてご覧いただければと思います!)

1段目の編み方

今回は使用した糸は、ユザワヤのオリジナルブランド、「マンセル」の並太毛糸と、5号のかぎ針です。

写真は最初の1目目(一般的なグラニースクエアの、「立ち上がりの鎖3目」にあたる部分)が編めたところです。

輪の作り目から初めます。(苦手な方は鎖5目を編み、最初の目に引き抜いて作った輪からはじめてもオッケーですが、個人的には輪の作り目から始める方が若干穴が締まって見えるし、糸始末をしなくていいので楽です。)

輪の中に針を入れて糸を引き出し鎖1目を編んだら、再び針を輪の中に入れて、輪の中から細編みを一目編みます。さらに続けて、鎖編みを1目編みます。

ポイント:細編みを編むとき、気持ち長めに編むと、より長編みの目の見た目に近づきます。

続けて長編み2目を編みます。これが最初の「長編み3目」の房になります。

最初の「立ち上がりの目」がほかの長編みに比べて少し短いですが、輪にしたら気にならなくなるので大丈夫です。見た目も鎖3目に比べて長編みっぽくないですか?

後は他のグラニースクエアを編むのと同じように、編み図通りに編んでいきます。

一周編み終わって、糸を引き抜くところまできました。

引き抜く位置にもポイントがあります。鎖3目の立ち上がりの場合、通常は一番上の鎖編みの頭に針を入れて引き抜き編みでつなぐのですが、私は作り目と2目目の長編みの間から引き抜きます。そのほうが、より自然に見えると思うので。

鎖をもう一目編み、糸を切ってそのまま引き抜きぎゅっと締めたら、これで1段目が完成です。

2段目以降の編み方

2段目は、1段目で糸を切ったところから離れた場所のコーナー(角の空間)の左側に糸をつけます。

輪の作り目の時と同じように、立ち上がりの目を編みます。コーナーに針を入れて糸を引きだし鎖1目編んで、続けて同じ場所から長めの細編みを編み出し、さらにもう一度鎖1目を編みます。

最初の目が編めました。

ここから前回と少し違うのは、これが立ち上がりの目であると同時に、この段の最後の目になると言うことです。

なので、次は長編み2目ではなく、隣の穴に長編み3目を編みます。

こんな感じで、この段を編み続けていきます。

途中で、1段目の糸端がついているコーナーが出てくると思います。そこまで来たら、その糸を前の段の鎖編み3目に沿わせながら編みくるむと、糸端の処理が不要になります。

最後のコーナーにやってきました。ここでは長編み3目+鎖3目+長編み2目を編みます。

そして、最初に編んだ目(立ち上がりの目)に編みつなげるのですが、この時も先程と同じように、段のはじめににつけた糸の糸端を包みながら編むことによって、糸端の処理をすることなく糸を切ることができます。

このように最後の長編み2目を編んだら、1段目と同じように最初に編んだ目とその隣の目の間(ここでは大きな穴)から引き抜き編みをします。

さらに鎖1目編んで糸を引き抜き、2段目終了です。

3段目以降は2段目と同じように編んでいきます。

ただし、前段の最後の糸端を今編んでいる段のコーナーに編みくるもうとすると糸が目立ってしまうので、その部分は次にご紹介する方法で処理をします。

また、新しい段に糸をつけるときはいつも同じ位置のコーナーから始めるのではなく、別のコーナーに糸を付けたほうが、編み地の一部だけがごろごろしなくてきれいです。

糸始末の方法

最初の輪の作り目の糸端と、編地のコーナーの部分で編みくるんでいった糸はそのままハサミで切ってしまって大丈夫です。

残った糸端は、コーナーや下の段の長編みにくぐらせて糸始末をします。

このとき綴じ針を使ってもいいのですが、私は号数の小さいかぎ針で糸を手繰り寄せます。この方が、糸端が短くてすむし、いちいち針を持ち替える必要がないのが楽です。

追記:最近は綴じ針を使って糸処理をするほうが好きになりました^^;

このようにかぎ針で下の段のコーナーに糸を運びます。

こんな感じ。はさみでカットします。

コーナーに持っていけない糸は、矢印のように糸を通します。

糸始末が終わりました。

編みたてはこのように丸まっているので、ブロッキングをして形を整えます。

私は、枚数が少ないときはまち針で形を整えた編地に、アイロンでスチームを当ててブロッキングをしますが、大量にあるときはウェットブロッキングと言って、水で完全に濡らして形を整え、乾くまで放置と言う方法でブロッキングをします。

ブロッキングについては、別の機会に改めて紹介したいと思います。

グラニースクエアの編み方を動画で解説します

文章だけだと少し説明が難しいので、ここまでの編み方を動画にしてみました。是非ご覧ください(音量小さめ&低画質で失礼します(;´Д`)

グラニースクエアの作品例

グラニースクエアのモチーフを使って作る作品で、最もポピュラーで簡単なものは、ブランケットだと思います。

https://cosythings.introvertful.com/96-granny-square-motifs-blanket/

https://cosythings.introvertful.com/katies-giant-granny-square-blanket/

これらはコットンの糸で編んであるので、冬以外でも肌寒いときに大活躍しています^^

ちなみにコットン糸でブランケットを作るときにおすすめなのは、毛糸ピエロさんのコットン・ニィートシリーズ。色数も豊富でよりが甘めなので、柔らかい肌触りのブランケットが編めます。

https://cosythings.introvertful.com/keito-pierrot-cotton-neat/

また、私も定期購読しているフェリシモにも、グラニースクエアのキットがありました。

写真を見て、最初はちょっと地味だな~と思ってスルーしていたのですが、今一度じっくり見てみると、シックな感じの落ち着いた色合いのなかに、赤がさし色として入っていて、素敵な組み合わせだと思いました (*‘∀‘) 秋・冬にぴったりなカラーです。

たくさんの色を使用してグラニースクエアを編むとなると、糸を買い集めるのが大変で、初心者のころは、糸をどれだけ消費するかの検討がつかなかったりして、足りなくなったり余らせたりしてしまうことが多くありました。

でも、こちらのキットにはあらかじめ糸が必要分だけ含まれているので、そういう心配をせずに編み物に集中できるのがいいと思いました。

ブランケットをはじめて編んでみようという方におすすめのキットです。

フェリシモ 軽くてあったか 北欧で出会ったこっくり色のニットブランケットの会

また、グラニースクエアの編み方を覚えれば、3角形や6角形はもちろん、円を編むのにも応用できます。

こちらはグラニースクエアの変形バージョンで、5角形のモチーフから星のクッションを編んでみました。

https://cosythings.introvertful.com/crochet-star-cushion/

他にもマフラーからクッションカバー、バッグやポーチ、はたまたスカートやカーディガンまで、本当にいろんな作品を作ることができるので、グラニースクエアの可能性は無限です!

他にも「グラニースクエア」のカテゴリーに、私が今まで編んできたグラニースクエアの作品があるので、ぜひご覧ください^^

編地の簡単なつなぎ方についても解説しています↓
https://cosythings.introvertful.com/how-to-join-granny-square-motifs/

グラニースクエアは簡単に編めるモチーフですが、組み合わせ方やつなぎ方、使用する色で全く違った印象の作品になるので、ぜひ、お気に入りのものを作ってみてくださいね~^^

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投稿者 よもぎ

「グラニースクエア(四角モチーフ)の編み方を、写真と動画で詳しく解説します!【編み図あり】」に9件のコメントがあります
  1. こんにちは。りんごです。

    グラニースクエアの素晴らしい記事と動画、ありがとうございました。前回コメントには書きませんでしたが、実はグラニースクエアのサンプルを作った時に、出来栄えの悪さに不服だったのですが、それは私の技量の無さだと思っていたのです。でもよもぎさんのように改良を加えていくと、neatですてきなものになるのですね!立ち上がり3目の改良や、立ち上がりを長編み3目の最後の1目に持ってくるなど、私にはとても考えつかないことです。よもぎさん すごい!

    そしてやっぱり動画解説はすごくわかりやすいです。
    最後に出てきたdropsのコットンヤーンは柔らかそうで、使ってみようかな、なんていうことまでわかってしまいました(drops、イタリアでも手に入るので(^_^))
    いつか他の編み方も動画にしてくれたらなぁー、なんていうのはあまりにも図に乗った読者のつぶやき、ということにしておいて下さいね。

    1. りんごさん

      グラニースクエアにはまりすぎて、少しでもきれいな編地を編めたらいいな~なんて考えながら編んだら
      こんな編みかたにたどり着きました(笑)動画、お役に立てたみたいでよかったです!

      私としても、動画のほうが説明が簡単でいいのですが、いかんせん、画質の悪さが気になってしまって^^;
      やはり、カメラを新調しなくては駄目かもですね~(>_<) ただ、使いこなせないだろうという・・・(笑) Drops の糸、よりが甘くて柔らかいので、ブランケットにお勧めですよ! お値段もお手頃で、(時々30%オフセールをやっています!)カラーも充実しているので かなり好きなブランドの一つです!是非お試しください^^

  2. こんばんは〜
    よもぎさん、待ってました!!
    グラニースクエアのよもぎさん流編み方!
    説明、とっても分かりやすいです(o^^o)!
    動画もすっごく見やすいです〜♪

    私は地味に毛糸の色の変え方が分からなかったので、それも分かってとっても嬉しいです!w

    今度、さっそく挑戦してみます〜!!

    1. リサモリさん

      説明、分かりやすいと言っていただけてうれしいです!
      色の替え方は目の途中で変える方法もありますが、グラニースクエアを編むときはこのやり方が好きです^^

      是非編んでみてくださいね!
      私もさっそく糸を購入しました~←まだ編むつもりですw

  3. はじめまして。本を見ながらグラニースクエアを初めて編みましたが、キレイに出来上がらず、技術がないせいかなと諦めていました。こちらの動画にたどり着き、編みましたら、見違えるようにキレイに完成しました。
    初心者の私にもとてもわかりやすかったです、ありがとうございました。ますます編み物が楽しくなりました〜

    1. はじめまして!
      せっかく素敵なコメントをいただいていたのに、
      お返事が大変遅くなりまして、ごめんなさい。

      グラニースクエア、きれいに編むことができてよかったです^^
      グラニースクエアにはかぎ針編みの基本の編み方が詰まっているので、
      是非たくさん編んでかぎ針編みに慣れてみてくださいね^^

  4. 初めまして!グラニースクエアにチャレンジしようとこちらのブログにたどり着き、動画を見ながら編んでいます!とてもわかりやすく編み進められて感謝です^ ^
    1つ質問なのですが2段目の編み終わりの糸を巻き込んで編まない理由は目立つからと書かれていますが、他の段と何が違って目立つのかがわかりません…( ; ; )同じように巻き込んで編んでしまいたい気持ちを抑え、糸処理をしていますが何が違うのでしょうか?お答えしにくい質問を申し訳ございません( ; ; )もし可能であれば教えて頂きたいです。
    他の記事も読ませて頂き、勉強させてもらっています^ ^

    1. 糸子さん

      はじめまhして。コメントありがとうございます。

      グラニースクエアの、編み終わりの糸を巻き込まない理由は、
      糸を巻き込もうとすると長編み3目の頭に糸が渡ってしまうからです。
      目立たないように長編みの房と房との間で巻きこむことも出来なくないのですが、それだと心もとないかなと思います。(ほどけてきそうで心配)
      角でしたら、糸を巻き込む長さが十分にあるかと思うので巻き込みながら糸処理ができるのですが。
      実際にやってみるとわかるかなと思います。
      どうぞよろしくお願いします。

      1. 返信ありがとうございました!
        何個も編んでいくうちにおっしゃっている意味がわかりました!
        1段目だけが長編みの上に糸がこずにちょうど角だけに糸が渡るんですね。2段目以降は長編みの上に出てしまうという…。確かに目立ってしまいますよね。初心者な質問すみませんでした。棒編みをメインにやっていましたが最近はもっぱらグラニースクエアにハマっています^_^

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