首周りから編む、綴じ・はぎなしのシンプルなラグランセーターの編み方を解説します。
トップダウン(Top-down)で編むシームレスなラグランセーターの編み方をご紹介します。
編み方の手順は、ネック部分を途中まで平編みで形作りながら編み、増やし目でラグラン線を脇下まで増やし、指定の長さまで来たら袖とボディを分けて、別々に編んでいくというものです。
このセーターの一番の特徴は、ボトムアップ(裾から編む)セーターとは違い、「とじ・はぎ」をする必要がないという点です。
個人的に、初心者が美しいセーターを編むときに最も難しいと感じるのは、肩や袖のとじ・はぎの部分だと思うので、それらがないトップダウンのセーターは、初めてセーターを編む方にもおすすめの編み方だと思っています。
トップダウン編みは、靴下編みと同じくらいたくさんのバリエーションがあるので、これが唯一の編み方と言うわけではありません。
特にネック周りはもっと簡単に編む方法もあるのですが、今回は私が好きな編み方法をご紹介したいと思います。
慣れている方は、自分好みの編み方にカスタマイズして編んでみてくださいね!
ちなみにここで編む見本のセーターのサイズは S~M くらいですが、自分の好きな形・サイズのセーターを編むことができるような目数の出し方なども解説しますので、参考にしていただければと思います。
使用する道具と毛糸
毛糸は、オカダヤで10玉セットで売っていた並太の毛糸を使用しました。10玉1600円くらい位のお手頃価格で色数も豊富なので、練習にはもってこいの毛糸です。
今回編んだセーターは、10玉で編み切ることができました。
使用する道具は以下の通りです
① 4.5㎜の輪針(ボディと袖用)コードは 80~100㎝くらいのものが使いやすいと思います。
② 4㎜の輪針(ネックと袖口、すそのゴム編み用)
↑私はニットプロの付け替え輪針を愛用しています。針先がシャープで目を拾いやすいのと、竹の針より滑りが良くて編みやすいです。
https://cosythings.introvertful.com/caspian-needle-set-reviews/
輪針のレビューと使い方はこちらの記事にまとめました↑
③ 目数リング×少なくとも10個
④ メジャーまたは定規
⑤ 編み針キャップ(必須ではないですがあるとやり易い)
⑥ 綴じ針
⑦ ハサミ
↑シルキーと言うハサミは、少しお値段がしますが切れ味抜群で重宝しています。ポンポンづくりなどにも最適です。
⑧ 6号くらいのかぎ針(別鎖の作り目用の毛糸もご用意ください)
スワッチを編んでゲージをとる
セーターなどの大物を編むときは、スワッチと呼ばれる小さな編地を編んで、きちんとゲージをとると、失敗が少なくなります。
通常、スワッチは15㎝×15㎝くらいの大きさで編みます。今回編むセーターはメリヤス編みで編むので、メリヤス編みで編んだスワッチのゲージをとります。
編んだ後、アイロンでスチームを当ててからゲージを測ります。
ゲージとは、10㎝の間に、目数が何目、段数が何段あるかを測ったものです。
私の場合、今回は18目、25段でした。
今回のセーターは、最初のネックの部分を除いてほぼ輪編みで編むので、スワッチも輪編みで編むほうがいいと思います。
と言ってもすべてを輪編みで編むのは時間がかかるので、裏側に当たる部分は編む必要はありません。
この動画のように編めば早いと思います↓(1:15くらいから。編地をターンしないで、スライドして常に右から左に編んでいきます。)
スワッチの裏側はこんな感じになっています。
ゲージをとるときには、クロバーのニットゲージが使いやすくておすすめです。
セーターの寸法を決める
編み図なしで編むことができるトップダウンのラグランセーターですが、最初に簡単な図を描いておくと後が楽です。
今回編む予定のセーターの寸法はこんな感じ(クリックで拡大します)↓
セーターのサイズを決める方法ですが、自分の体にを採寸するという方法以外に手持ちのセーターで自分の体にフィットしたものをそのまま利用するというやり方もあります。私のような、あまりセーターを編まない初心者にはこちらの方法のほうが簡単でした。
(編むのはラグランセーターなので、セットインスリーブのセーターを参考にした場合などは全く同じ形にはなりませんが、横幅と袖が合っていたら着られるものにはなるはずです(笑))
寸法から目数を割り出す
セーターの各寸法が決まったら、スワッチで得たゲージをもとに、必要な目数を割り出します。
計算方法は、各々の数字(cm)×1㎝あたりの目数/段数です。
私のゲージ(10㎝あたりの目数と段数)は18目/25段なので、例えば身幅の目数を出したい場合、43㎝×1.8≒78目となり、着丈の段数は、メリヤス編みの部分が47cm×2.5≒118段と言うことになります。
このようにして、すべての目数と段数を出していくと、こんな感じになりました↓
この寸法と目数をもとに、次回は作り目の数や袖の減目部分の計算などをしていきたいと思います。
https://cosythings.introvertful.com/how-to-knit-a-top-down-raglan-sweater-02
↑続きはこちらから
よもぎさん、こんにちは。
よもぎさんが次々とステキなセーターを編んでいて、
「編み方を教えて欲しいなぁ」と思いながらブログを拝見していました。
紹介されていた編み方が英語だったので、諦めていたのですが、
今回日本語で教えて頂けるとわかり、とても楽しみにしています。
私もトップダウンのセーター編める日が来るのを楽しみにしています。
あゆたさん
はじめまして!コメントありがとうございます^^
ご紹介したサイトの編み方で編んでいるうちにいろいろと変更した点が多くなってしまって、
実はかなり自己流の編み方のラグランセーターになってしまいました^^;
専門家じゃないので正確な編み方じゃない部分もあって、
素人の私が、一般的には間違っているかもしれない編み方を解説してもいいのだろうか?という不安もありますが、
(考えすぎですかね?w)
一つの例として参考にしていただけたら嬉しいです。
トップダウンのセーター、特にラグランセーターは想像しているよりずっと簡単だと思いますので
是非、挑戦してみてくださいね^^
はじめまして。makiと申します。待ってました解説編ですね。
この数週間にいったい何枚編まれたのでしょうか?6枚目で合っていますか?
めっちゃ速いです。私なんか靴下に2か月とかかけてます。運慶とか左甚五郎
みたいにお弟子さんがいて編ませているとか(笑)
今年ネックから編むセーターに挑戦してます。進み具合はすっごい遅いですが。
タイムリーすぎてblogからもう目が離せません。私にとってはもう保存版です。
失礼しました。
maki さん
はじめまして!コメントありがとうございます^^
実はブログにアップした6枚以外に、子供用1枚と研究用に編み散らかしたものがいくつか・・・(笑)
でも、ブログの更新をさぼっていた6月ごろから少しずつ編み貯めていたものなので、そんなに速くはないかもです^^;
保存版なんて言っていただけるのは、まだ早いかもしれませんよ~(笑)
自分で読み返して、なんて分かりにくいんだ!って嘆いているところです(>_<) ネックから編むセーターって面白いですよね! 完成するのが楽しみですね^^
はじめまして。セーターの編み方を探していてたどり着きました。とてもわかりやすい解説、非常に勉強になります!ちょうど今ロンドンに住んでいて、勝手に親近感が湧いてコメントしてしまいました。他の記事もたくさん読ませていただきます(^-^)
anonymous さん
分かりやすい解説と言っていただけて嬉しいです。
ロンドンは今大丈夫でしょうか?
まだまだ日の短い時期が続くかと思いますが、
春のロンドンは本当に素敵ですよね。
どうぞご自愛くださいませ。