アメリカ式をフランス式に変えようか迷っていますか?
編み物には代表的な編み方のスタイルがいくつかあって、特に有名なものはフランス式 (continental) とアメリカ式 (English) です。
前者は糸を左手に持ち、拾うようにして目を編みだすのに対して、後者は糸を右手に持ち、糸をかけるようにして目を編み出します。
一般的に、フランス式は速く編み上げることができ、編み地もふっくらとしたものが出来上がる一方、人によっては慣れるのに時間がかかり、目が揃いにくい難しい編み方だと言われています。
アメリカ式はその逆で、初心者でも取っ掛かりやすく、編み目も揃いやすいですが、編みあがりがきつくなりがちで時間もかかるやり方だと認識されているようです。
どちらが良い・悪いと言うことはもちろんないのですが、日本ではフランス式の方が普及しているみたいで、 ヴォーグの初心者向けの本でも、初心者はフランス式を覚えることが推奨されています。
フランス式が主流だと知ったとき、私はすでにアメリカ式である程度編めるようになっていたため、今更編み方を変えるのはちょっと大変だと感じました。(フランス式の方が手の動きが忙しくないから優雅にみえて美しいんですけどね(笑))
そんなわけで、速く編みたいけどやり方を変えたくない私が選んだ道は、慣れ親しんだアメリカ式の技術を最大限まで向上させることでした。
ちなみに、前回お話しした速編みの一般的なコツに加えて、アメリカ式で編むときは flicking と呼ばれる、人差し指に常に糸をかけて編む方法だと、とても速く編むことができます。
https://cosythings.introvertful.com/how-to-knit-better-in-english-style/
速く編む練習を続けていくうちに、強く実感したことがあります。それは、より速く編めるようになるにつれて、テンションが一定で (きつすぎず、緩すぎずの) 目の揃ったものが作れるようになってきたことです。
私のアメリカ式も最初に言った特徴と同じく、編みあがりがきつくなりがちでしたが、速く編めるようになってきたお陰で、アメリカ式でもふっくらとした編み地に仕上げることができるようになりました。これは、自分のなかではとても大きいことです。ひどいときには固すぎて、例えるなら煎餅布団みたいな手触りでしたから・・・w
それがどうして改善されたかと言うと、私がたてた仮説はこんな感じです。
速く編むためには、左の針の目に素早く右の針をいれる必要がありますが、その時、目がきついとスムーズに入れることが難しいです。
なので、必然的に緩い目が必要となってきます。
そしてその緩い目は、速く編むことによって産み出されます。どう言うことかと言うと、速い動きは、目がきつくなる原因となる、右手にかけている糸のテンションがきつくなることを防いでくれているのです。(余計な力が加わらないために、糸を必要以上に引っ張らなくなる。)
そのために、目がアメリカ式でも緩めに編み出され、結果として、全体的にもふっくらとした編み上がりになるのだと思います。
昨日の日記にも書いたのですが、速編みを習得してちょうどよい手加減になったことで、編むときに余計な力をいれることなく編めるようになりました。
これは逆に言えば、リラックスしないと速く編めず、作品の仕上がりも固くなってしまいがちになってしまうということだと思います。スピード・手加減・作品の質はお互いに影響しあっているんですね!
速編みを練習していくなかで得られた、思いがけず嬉しい発見でした。
追記:世界一速く編む人、Hazel Tindall さんにお会いして、速編みのテクニックをこの目で見ることが来ました。気づいたことなどをまとめたので、こちらもよろしければどうぞ
https://cosythings.introvertful.com/workshop-with-hazel-tindall/
初めまして、こんにちは!
私もFlicking?で編んでます!
昔母に習いました。
私は疲れたら指を変えたり、えんぴつ持ちにしたり、超適当。
ずっと人差し指を持ち上げていると疲れるので、糸をかけたら指を戻して針に添えるという方法もプロのニッターさんに教わりましたよ。
右利きならアメリカ式が断然良いですよね。
テンションを利き手で調節できるので。
かく言う私は全くの初心者です。
失礼しました。
つーらんさん
初めまして!コメントありがとうございます。
そしてお返事が大変遅くなりまして、本当にごめんなさい>_< そうですね。フランス式も慣れてしまえば優雅に早く編めると思うのですが、いかんせん難易度が高いので、 やっぱり初心者や子供にとってとっつきやすいのは、アメリカ式だと思っています。 私はもしフランス式を最初に教わっていたら、ここまで編み物にはまっていなかったかも(笑)