一番きれいな作り目(指でかける作り目)の方法はこれです!

だいぶ前、「作り目の重要性」と言うタイトルで、私の作り目の方法を解説したことがあります。

https://cosythings.introvertful.com/the-importance-of-cast-on/

「指でかける作り目の時は、2.3号大きな針を1本使って作り目をして、編む時は元のサイズに戻す。」と言う方法が当時の私のベストな方法だったのですが、それから少し経った後、こんな動画を発見しました。

目からうろこの作り目の方法との出会い

靴下の同時編みを紹介している動画なのですが、その中で作り目についての説明があります。(大体5分20秒くらい~始まります。)

ホストの Mina さんは、「緩いつくり目を生み出すために、よく針のサイズを変える人がいるんだけど、それは間違い。大きい針を使うと大きい目ができるだけ。目と目の間の糸の長さが重要。」というようなことをおっしゃっています。

針のサイズを変える人って、まさに私のことじゃん!(笑)

とにかくそのやり方は間違っているとのことなので、彼女のやり方で作り目をしてみることに。

具体的なやり方は動画をご覧いただければわかるのですが、本体を編むサイズと同じサイズの針1本で目と目の間に5㎜くらいの隙間を開けて作り目をします。

こんな感じ。

上の針の目は、隙間を開けて作り目をしたもので、下の針の目は、隙間を開けずに作り目をしたものです。

広げると同じ目数(20目)なのに長さが違うのがわかります。

下のものは、隙間を開けなかったので当然短くなりました。

Mina さんが言っているのは、このバーのことですね。確かに、隙間を開けて編むとこの部分に余裕ができて、目に針を入れやすくなります。

途中まで編むとこんな感じです。

編地の形にご注目!

一方、隙間を開けずに編んだほうは、底の部分が短くなっています。

上のものに比べて、台形のような形になっていますよね!

これはすごい!出来上がった編地を比べてみると、上のもの(隙間なし)に比べて下のもの(隙間あり)のほうが長方形に近い形になっているのがわかると思います。

隙間なしのほうは、やはり底の作り目部分が短いです。作り目がきついので、次に続く段を編むときもしばらくは編みにくさを感じます。

テンションが一定になって来るのは数段編んでからなのですが、これが本来の私のテンションです。

よく見なければわからない違いだし、ブロッキングでどうにかなるくらいの差だと思うのですが、2段目以降の編みやすさなども考慮すると、やはりこの Mina さんのやり方のほうがいいと思います。

と言うわけで、私はこの方法を知ってから、指でかける作り目をするときは本体を編むのと同じ号数の針1本で、目と目の間を5㎜強開けるようにして作り目をすると言う方法を採用することにしました!

他の作り目の方法との比較

この方法が一番いいのは分かったのですが、今まで採用していた方法である、「大きいサイズの針を使う」場合と比べるとどのように違うのかも気になったので、実際に編んで比べてみました!

4号大きいサイズの針を使って作り目をします。間は開けずにきっちりと。

元の太さの針で2段目を編みます。

さすがに、作り目が大きいので編みやすいです。

2段目が編み終わったところ。

確かに、若干作り目が大きい気がします。(ただし、これは裏から見たものです。)

さらにさらに!この古いタイプの作り目?とも比べてみました!

(この作り目の方法は、実は私が編み物を初めて習ったときに母から教えてもらったやり方です。でも、今はこの方法で作り目をする人はあまりいないんじゃないかな~。この方法は目がかなり大きくなってしまうので、おすすめしません。)

こちらも目が大きいので編みやすいです。

しかしこちらもやはり、作り目部分の目が若干間延びした感じになっていますね。

3つを比べてみます。

それぞれ、針の号数を変えてできた作り目(左)、同じ号数の針を2本使って作った作り目(右)、ベストな作り目(下)です。

・・・遠すぎて違いが分からない(笑)

強いて言うと、上の2つの作り目は、下のベストなものに比べて後ろ側のガーター編みの余った部分がはみ出て見えます。そのせいで、少しだけギザギザした印象に。

当然ですが、写真より実物を見るほうが分かりやすいです。

(でも正直言って、ぱっと見じゃわからないレベルでもあります。)

では裏から見たらどうでしょうか。左がベストな作り目、右は号数を変えたものです。

こちらも、強いて言えば右の作り目の目のほうが大きいかな?と言った感じ。

同じく裏から、左がベストな作り目、右が針を2つ使って作った作り目です。

うーん、こちらも言われてみたらそうだね、と言ったレベル。

しかし、見た目では両方とも差がないように見えますが、触ってみると意外にも違いがはっきりします。

例の2つの編地の裏を触ると、作り目と次の段の境界線みたいなものをはっきりと感じることができるんです。

ベストな作り目の方法:まとめ

長々と検証してきましたが、今回の実験で分かったことは、

指でかける作り目は、本体を編むのと同じ号数の針1本で、目と目の間を5㎜強開けると言う方法が、一番きれいで編みやすい方法だということです。

ショールのエッジのようにブロッキングで伸ばすことが前提の作品の場合は、大きいサイズの針で作り目をしてもうまくいく場合もありますが、基本的には今のところ、この方法が私が知る限りでは最善の方法だと思っています。

思っていたより大した差はないかもしれませんが、どうせ編むなら少しでもきれいに編みたいですよね♪

針を変えるよりも簡単な方法なので、今の作り目に満足していない方はぜひこの方法を試してみてくださいね~^^

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投稿者 よもぎ

「作り目の重要性・完全版。一番きれいな作り目の方法を発見しました!」に10件のコメントがあります
  1. sweet tomato heel を考案されたcat bordhi さんも同じことをおっしゃていました。crocodile teeth と表現されてます。

    1. みつこさん

      はじめまして。コメントありがとうございます!

      Crocodile teeth なんて、おちゃめなネーミングですね!

      編み物本体のゲージと同じように、作り目のきつさ(緩さ)も人それぞれだと思うのですが、
      作り目に関してあんまり細かいことを考えたことがなかったので、私的には目からうろこでした(笑)

      そして、sweet tomato heel、初めて聞いた名前なのでググってみました!

      今ちょうど靴下を編んでいて、初めて 2 at a time の方法で編んでいるので
      かかとは無難に German Short Rows にしようと思ってるのですが、
      次に靴下を編むときはそのかかとを練習してみたいと思います。(できるかな・・・^^;)

      教えてくださってありがとうございました~^^

  2. はじめまして!いつも楽しくブログを読ませていただいています!
    わたしもイギリスが好きで何回かロンドンに旅行してまして、ロンドンの生活記もとてもうらやましく楽しく読んでます〜(o^^o)

    今回の作り目、すごく革新的でした!
    わたしも母に昔教わった、棒針二本で目を作って一本抜く手法だったのですが、たしかに間を開けることが一番理にかなっていると思いました。
    そして、この方法で目を作って作品を作りはじめたことをブログに書きまして、よもぎさんのこの記事にリンクを貼らせていただきました。
    事後のご連絡ですいません。
    もしも、外した方が良いようであればすぐに変更させていただきます!

    これからもブログ楽しませていただきます〜!
    ステキなロンドンライフを〜!

    1. リサモリさん

      初めまして!コメントありがとうございます^^

      記事のリンク、どんどんしちゃってください!むしろ報告していただいてありがとうございました~^^
      棒針2本の作り目は、昔は一般的だったのですかね~。

      私は編み物教室で先生が1本で作り目をしているのを見てからマネをするようになったのですが、
      隙間を開けることは盲点でした~(*´Д`)
      でも、今思い返すと、先生もそんな風に(緩く)作り目をしていました。
      初心者だった当時の私は、そういった細かいことまで気づくことができなかったのですが、
      今回、Mina さんの動画で発見できてよかったと思っています(笑)

      そして!リサモリさんのブログ、拝見しました。
      パンダのバッグ、とても素敵です!縦糸渡しの編みこみ模様って、めんどくさいし難しいですよね(;´Д`)
      でもあんな大作をさらっと編んでいらっしゃって尊敬します!!完成を楽しみにしていますね^^

      編み物の他にもいろいろなさっていてうらやましいです~(*´ω`*)
      題材がファンキーでパンチが効いていて、見てて面白い作品ばかりでした(特に粘土でこけしを作るというのがすごいです!)
      これからもちょくちょくお邪魔させてください^^

      ではでは!

  3. こんにちは(╹◡╹)
    作り目ぐぐっているあいだに拝見しまして、同じく目からウロコでした。
    ところで、これを知る前だったので、二目ゴム編みの作り目でセーターの裾を処理しようと考えていたのですが、やはり、ゴム編みの作り目よりもおススメでしょうか?
    とにかく幅広なほうを採用したいのですが
    ゴム編みの作り目で太い針でいこうと思うのですがいかがでしょうか。
    アドバイスいただけると嬉しいです。

    1. ともさん

      はじめまして!コメントありがとうございます^^

      ご質問は、ゴム編みの作り目と、指でかける作り目はどちらが幅広だということでしょうか?
      (読み違えていたらすみません!)

      単純に、ゴム編みと指でかける作り目を同じ目数で比較した場合、幅はゴム編みのほうが狭くなります。
      その代わりに、ゴム編みは伸縮性があるので、編地を引っ張った時は指でかける作り目より長くなります。
      なので、同じ目数の場合、伸縮性を無視して幅広にしたいのなら、指でかける作り目のほうが幅広になると思いますよ~。

      ただ、セーターの編み図があるのなら、書かれてある技法に合わせるのがいいのかな~と思います。
      編み図ではどういう指示がされているのでしょうか。

  4. はじめまして。
    かなり以前の記事へのコメント失礼します。

    いつも鹿の子編みでアクリルたわしを編んでいるのですが、作り目の段が縮んでしまうのが長年の悩みでした。
    ゴム編みとかだと作り目とその他の段の幅の差ってそこまで気にならないのですが、鹿の子編みだとすごく目立ってしまって。

    たかがタワシ、されどタワシ。
    ずっとプチストレスだったのですが、こちらの記事を読んでスッキリ解決できました!

    今、作り目してまだ5段ほど編んだだけの状態ですが、すでにその効果が明らかです。
    記事にしてくださって本当にありがとうございます!

    通りすがりに長文のコメントを失礼しました。

    1. りこさん

      はじめまして!コメントありがとうございます^^

      本当ですか!!かのこ編みだとより目立ってしまうんですね!
      作り目の方法を少し気にするだけで見た目が違ってきますよね。
      私も、初めてこのことを知った時、「おおっ」てなりました(笑)
      こういうことって、意外と本では触れられていなかったりしますよね。

      (ちなみに、記事では5㎜くらい間隔をあけてとかいてありますが、
      編み物教室の先生は7㎜くらい開けてもっとゆったりとしてました。)

      この記事がりこさんのお役にたってよかったです♪
      なんだか私もアクリルたわし編んでみたくなりました~^^
      久しぶりに編んでみようかしら( *´艸`)

      1. ほんとに、本にはなかなか書いていないことですよね。
        私もずっと、太い編み針で作り目していました(^_^;)
        ちょっとしたことだけど、劇的な変化で感動です!
        本当にありがとうございました。

        ちなみにアクリルたわしはかぎ針で作るのが一般的だと思いますが、私は棒針の鹿の子編みが断然オススメです!泡立ちやすいし汚れも落ちやすいです(^^)
        もし編まれることがあればぜひ♪

        1. りこさん

          こういう発見があるたびに、編み物のコツをまとめた本とかがあればいいのに~と思います^^
          でも、自分で実験して新たな発見があった時はすごくテンションが上がるので、それはそれで嬉しい!

          アクリルたわし、かのこ編みでさっそく編んでみました~!
          私も棒針編みのたわしのほうが好きです。
          途中で力尽きてかなり小さめサイズになってしまいましたが
          早速使ってみようと思います!

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