
先月、イギリスのリーズと言う都市で行われた Wool Festival に参加してきました。

会場となったのは産業博物館で、ここには産業革命時代に大活躍した機械が展示されていました。
↑この紡績機は20世紀初頭に作られたものですが今も稼働し、デモンストレーションも見学することができました。

毛糸の原料になる羊毛の展示などもたくさんあります。

糸つむぎ(spinning)と言うものにも初めて触れました。
おじいさんが説明を交えて実演をしてくださったのですが、これがものすごく興味深かった!
昔の人は、羊毛から毛糸をこういう風にして作っていたんですね~!すごく貴重なものを見ることができてラッキーだったし、毛糸への興味と理解が増しました^^
ちなみに上の写真は Great Wheel と呼ばれる、一番古い Spinning Wheel(糸つむぎ)の道具だそうです。(ディズニー映画の眠れる森の美女が使っていたものと同じタイプらしい。)

このように立って車輪を回します。
この車輪が次にご紹介する糸車のものより大きい理由は、大きければ大きいほど、一度の回転でたくさん糸をつむぐことができるからだそうです。

こちらは、座った状態でペダルを足で踏んで、車輪を回転させる改良型の糸車。

羊毛(ファイバー)を指先に挟み、機械に通して糸状にしていきます。
「難しいですか?」と聞いたら、「コツをつかめば簡単。」と言っていました。
ちなみにこれらの道具はすべて、おじいさんの手作り!!
DIY 好きが高じて、自分で作ってしまったとか・・・。素人の作品じゃないくらい高いレベルの作品じゃないですか!?

この鉛筆みたいな部分、先が鋭いのは「より」をかけて糸の強度を高めるためだそうです。
私があまりに熱心に質問をしてその場を離れようとしなかったからか、この博物館で週1で行われているというスピニングのクラスを紹介してくれました。
ロンドンに住んでいるのでちょっと難しいかも、と言ったら、「ロンドンから通うことはできないの?」とまで言ってくれました^^;
近かったら絶対参加したかったな。そのくらい面白い実演でした。

毛糸やクラフトを扱うお店が、館内のいろんな場所でお店を出していました。

初めて見るニードルワーク?もありました。

お店の人が「日本人?」と声をかけてきたので「そうです。」と答えたら、彼は自慢げにこの作品を見せてくれました(笑)
ネットから引っ張ってきた図案だそう。北斎っぽいけど微妙に違う。

先ほどの実演を見て糸つむぎに興味が出たので、この Handy Spinner を買ってしまいました。まだ使ってないけど、楽しみ!

そしていよいよ、ワークショップの時間になったので、会場に足を運びます。

巨大な編み物のオブジェ!こういうちょっと変わったものが好きです。

今回教えてもらう編み物の技法は、Marlisle と言う技法です。
Marlisle とは、Marl と Fair Isle を組み合わせた造語だそうです。
フェアアイルは有名な技法ですが、 Marl と言う言葉を初めて聞いたという方は多いのではないでしょうか。
Marl とは、通常は marl yarn と言われる2種類の色からできている糸のことを言うそうで、Marled knitting とは、単純に2色の違う色の糸を1つの糸として編む技法です。上の写真でいうと、6角形の部分がそれに当たります。
ほかの部分は Fair Isle の技法(横糸渡しの編みこみ模様)で編まれているので、Marled knitting と Fair Isle が合わさって、 Marlisle となっているわけです。何とも面白い造語ですね!
ちなみに縦糸渡しの編みこみ模様は、英語では Intarsia(インタルジア/インターシャ)と言います。カラーワークにはほかにも Duplicate stitch (Swiss Darning) と呼ばれる、最初に本体を編んで後から模様の部分を違う糸でを刺繍する技法などもあり、奥が深いです。

Marlisle の裏側はこのようになっています。

ほかの編み物の模様と同様、パターンは無限に作り出すことができます。

もちろん、その技法を使って作品を作ることもできます。
Marlisle の技法自体は難しいものではないので、一度仕組みを理解したら、あとはいろいろと試してみるのみです!

一通り説明を聞いた後は、実際に編んでみます。マジックループの要領で、輪編みで編みます。
Marilsle は平編みでもできますが、輪編みで編むところに意味があるそうです・・・?
と言うのも、平編みだと裏側 (Wrong Side) の時に糸を前で渡さなくてはいけないので、若干めんどくさい。
なので、輪編みで編んで、完成したら筒状になっているものに切り込みを入れて平らにします。(これを Steaking と言います。)

steaking をしているところ。
私は時間内に編み終わらなかったのでここまで行きませんでしたが、隣の方はカットしていました。緊張の瞬間です・・・!(笑)

講師の Anna さんはとても熱心なニッターさんで、Marlisle を編むために必要な技法や編み物全般に関する知識を、惜しげもなく披露してくださいました!
彼女はすごく気さくな女性で、ワークショップが終わった後も、分からない部分があったら気軽に連絡してね!と言ってくれました。
彼女に限らずですが、私が今までイギリスで出会ったニッターさんはみんな優しく、編み物に対する情熱を強く持っていて、自分の持っている知識や情報を気前よくシェアしてくれます。
そういう人たちと交流していると、私も自分の経験や学んだことを伝えて、誰かの役にたったりインスピレーションを与えることができたらいいなと思わせてくれます。
これが、みんなで集まって編み物をする醍醐味の一つでもあるのかな~なんて、こちらに来て実感しました。
Wool Festival では、日本ではなかなか見ることができないような物も見学できて、ワークショップでは珍しい編み方を習えて、今回の旅はとても有意義なものになりました。行ってよかった^^
博物館についての記事も別ブログに書いたので、こちらも併せてご覧頂けると嬉しいです!↓
今回の講師、Anna Maltz さんのホームページはこちらです。Marlisle だけでなく、素敵な作品を見ることができますよ^^

こんなに美しい蝶々のボタンも買いました。何に使おうかな。





あ、これ私も行きました!Leedsから車で1時間くらいの所に住んでいるので☺️
途中で手持ちが足りなくなり泣く泣く諦めた糸が…。この後来年のVISA申請に必要な英語の試験に行ったので2時間くらいしか会場に入られませんでしたが、素敵な会場でしたよね✨
ワークショップ参加した事ないんですが、次こういう機会があれば参加してみようかなと思います。
ひろこさん
えー!!すごい偶然です!
ロンドンからも、電車で2時間くらいなのでそんなに遠くないんです^^
私は開館時間から1日中いたので、(午後はワークショップでしたが)もしかしたらお会いできていたかもしれないですね。
フェスティバルの規模はロンドンに比べたら小さいですが、会場が博物館だったことがユニークですよね。
かなり楽しめました^^
そういえばこの前カレッジで、ひろこさんが教えてくださったロンドンのニットショー?について話題になりましたよ~!
ワークショップもあると思うので、私もチェックしてみたいと思っています。